花粉症の症状を和らげるためには、外出時の対策だけでなく、家の中に花粉を持ち込まない、そして入ってしまった花粉をできるだけ除去するという、室内での予防策も同様に重要です。どれだけ外で気をつけていても、衣服や髪の毛に付着した花粉を室内に持ち込んでしまっては、一日中、アレルゲンに晒されることになってしまいます。まず、家に帰ってきた時の「玄関での行動」が、最初の関門です。家に入る前に、玄関の外で、上着や帽子、カバンなどを、手で優しく、しかし丁寧に払い、体に付着した花粉をできるだけ落としましょう。髪の毛にも多くの花粉が付着しているため、手で軽く払うのが効果的です。そして、家に入ったら、花粉が付着した可能性のある上着は、すぐにリビングや寝室に持ち込まず、玄関や廊下など、特定の場所に保管するのが理想です。帰宅後、すぐに洗顔やうがい、そしてできればシャワーを浴びて、顔や髪、体についた花粉を洗い流してしまうのが、最も確実な方法です。次に、花粉シーズンの「洗濯」には、特別な配慮が必要です。晴れた日に、洗濯物を外に干したくなる気持ちはよく分かりますが、これは花粉を洗濯物に付着させて、家中に取り込むようなものです。この時期は、できるだけ「室内干し」を徹底しましょう。どうしても外に干したい場合は、花粉の飛散量が少ない早朝に干し、取り込む際には、一枚一枚、表面をよく払ってから家に入れるようにします。「換気」も重要ですが、タイミングを間違えると、大量の花粉を室内に招き入れてしまいます。換気は、花粉の飛散量が比較的少ない、早朝や夜間に行うのがおすすめです。窓を開ける幅は10センチ程度にとどめ、レースのカーテンを引いておくと、室内への花粉の侵入をある程度抑えることができます。そして、室内に入ってしまった花粉を除去するために、最も効果的なのが「空気清浄機」の活用と、「こまめな掃除」です。空気清浄機は、花粉モードなどを利用し、人が活動するリビングなどに設置すると良いでしょう。床に落ちた花粉は、人の動きで舞い上がりやすいため、掃除は、まず濡れた雑巾やウェットタイプのフロアモップで拭き掃除をしてから、掃除機をかけると、効率的に除去できます。
花粉を家に入れないための予防策