突然の発熱。コロナかもしれないという不安。そんな時、日頃から通っている「かかりつけ医」の存在は、心強い道しるべとなります。しかし、若い世代や、最近引っ越してきたばかりの方など、特定の「かかりつけ医」がいない、という方も少なくないでしょう。そんな時、私たちは一体、どこに助けを求めれば良いのでしょうか。途方に暮れる必要はありません。かかりつけ医がいない場合でも、適切な医療機関へと繋がるための、いくつかの公的なルートが、きちんと用意されています。まず、最初に頼るべきは、あなたがお住まいの「自治体(都道府県や市区町村)が設置している、専用の相談窓口」です。その名称は、自治体によって「受診・相談センター」「発熱相談センター」「発熱等診療予約センター」など様々ですが、その役割は共通しています。あなたの現在の症状や、居住地、そして連絡先などを、電話で伝えることで、専門の相談員が、その時点で診察や検査が可能な、最も近くの医療機関(発熱外来)を検索し、紹介してくれます。場合によっては、そのまま診察の予約まで取ってくれることもあります。この相談窓口の電話番号は、必ず、お住まいの自治体のウェブサイトのトップページなど、分かりやすい場所に掲載されています。まずは、「〇〇市 コロナ 相談」といったキーワードで、インターネット検索をしてみてください。次に、夜間や休日といった、自治体の相談窓口が対応時間外である場合に、頼りになるのが、「救急相談センター(#7119)」です。これは、東京消防庁などが運営する電話相談窓口で、医師や看護師が二十四時間体制で待機しており、緊急性の判断や、受診可能な救急医療機関の案内を行ってくれます。「救急車を呼ぶべきか迷う」といった、判断に困る状況で、専門的なアドバイスを受けることができます。(実施していない地域もあるため、事前に確認が必要です)。また、近隣の医療機関を自分で探す場合は、各都道府県のウェブサイトなどで公開されている「外来対応医療機関(発熱外来)の一覧」を参考にするのも良いでしょう。ただし、直接訪問するのではなく、必ず事前に電話で連絡し、受診が可能かどうか、そして受診方法(時間や入り口など)について、指示を受けることが鉄則です。かかりつけ医がいなくても、あなたは決して一人ではありません。公的な相談窓口を、ためらわずに活用してください。