近年、情報通信技術の発展に伴い、医療の世界でも「オンライン診療」という新しい選択肢が広がりを見せています。これは、スマートフォンやパソコンのビデオ通話機能を使って、自宅や職場にいながら医師の診察を受けられるというものです。特に、このオンライン診療は「再診」の場面でその真価を発揮し、私たちの通院スタイルを大きく変える可能性を秘めています。オンライン診療が再診に適している最大の理由は、その利便性にあります。例えば、高血圧やアレルギー性鼻炎などの慢性疾患で、病状が安定しており、定期的に同じ薬の処方が必要な患者さんを考えてみましょう。これまでは、薬をもらうためだけに、仕事を休んだり、時間をかけて病院まで行き、待合室で長時間待つという負担がありました。しかし、オンライン再診を利用すれば、これらの通院にかかる時間的・身体的な負担を大幅に軽減できます。医師は画面越しに患者さんの顔色や様子を確認し、前回の受診からの変わりがないかを問診します。そして、問題がなければ、処方箋を患者さん指定の薬局にファクシミリなどで送り、患者さんは都合の良い時に薬局で薬を受け取ることができます。これは、通院が困難な高齢者や、子育て中で家を空けられない方、あるいは遠隔地に住んでいる方にとっても大きな福音となります。ただし、オンライン診療が可能なのは、いくつかの条件を満たす場合に限られます。原則として、対面診療で一度診断が確定しており、医師がオンラインでの診療が可能だと判断した、症状が安定している再診患者さんが対象となります。触診や聴診、詳細な検査が必要な場合や、症状が急に悪化した場合には、当然ながら対面での診察が必要です。また、オンライン診療では、通常の再診料に加えて、情報通信機器の運用などにかかる特別な費用が加算されるのが一般的です。オンライン診療は、全ての医療を代替するものではありませんが、対面診療と適切に組み合わせることで、治療の継続性を高め、患者さんの生活の質を向上させる強力なツールとなり得ます。かかりつけの医療機関がオンライン診療を導入しているか、一度確認してみる価値はあるでしょう。
オンライン診療と再診という新しいかたち