昨年の秋、職場で受けた健康診断の結果が手元に届いたとき、私は目を疑いました。これまでの人生で一度も引っかかったことがなかったのに、LDLコレステロールの数値が基準値を大幅に超え、D判定、つまり「要精密検査」の印がついていたのです。当初の私は、自分の食生活がそれほど乱れている自覚もなく、毎日適度に歩いているつもりでした。しかし、数値という客観的な事実は嘘をつきません。私は「このまま放置して、ある日突然倒れたらどうしよう」という漠然とした恐怖に襲われました。まず私がしたことは、インターネットで「脂質異常症、何科」と検索することでした。そこで出てきたのは、一般内科、循環器内科、代謝内科といった選択肢でした。私はどこへ行くべきか数日間悩みましたが、父が心臓の病気を患っていたこともあり、血管の状態まで詳しく診てくれる「循環器内科」を掲げる近所のクリニックを予約することにしました。病院へ行く当日は、まるで自分の不摂生を叱られるような気がして、非常に重い足取りだったのを覚えています。しかし、診察室で迎えてくれた医師は私の不安を優しく受け止めてくれました。先生は診断結果をじっくりと眺めた後、「コレステロールが高いというのは、今のあなたの身体が少しお疲れだというサインです。決してあなたの人間性を否定するものではありませんよ」と言ってくださいました。その言葉を聞いた瞬間、自分一人で抱えていたプレッシャーがふっと軽くなったのを感じました。その日のうちに血液検査だけでなく、首の血管を調べる頸動脈エコーも受けることになりました。モニターに映し出された自分の血管の壁を見て、先生が「ここが少し厚くなっていますね。今から対策を始めれば、まだ間に合います」と丁寧に解説してくれたことで、私は自分の現状を「自分事」として深く納得することができました。病院を訪ねる前は、薬を飲み続けることへの抵抗感もありましたが、専門医のロジカルな説明を聞くうちに、将来の大きな病気を防ぐための「積極的な投資」としての治療を前向きに捉えられるようになりました。結局、私は食事の改善と並行して、少量の薬を服用することに決めましたが、一ヶ月後の再検査で数値が改善しているのを見たときの喜びは、何物にも代えがたいものでした。もしあの時、何科に行けばいいのか迷ったまま受診を先延ばしにしていたら、私は今も不安の霧の中にいたはずです。専門の病院へ行き、プロの視点を借りることは、健康を取り戻すだけでなく、自分の身体を再び信頼するための大切な儀式だったのだと、今振り返って痛感しています。
血液検査の結果に驚いた私が専門外来を予約するまでの記録